ヘルメットは硬くても頭は柔らかく、とは言うものの

またしてもヘルメットの話。
なんかこればっか書いてる気はするのは、極めて個人的な事情による。
ってのも、実は1つの記事がやたらと長いこのブログは、本来は時に公開してる倍以上も長かったりするのだ。
今回のダラダラ続いてるヘルメットの話は倍どころの騒ぎじゃないんだけど。

私の記事の書き方は、通常は箇条書きに文章の基本的な骨格を書いて、次にオチ部分を書いて、必ず入れたいフレーズを入れて、箇条書きにそって中身を肉付けしていって、最後に冒頭部分、つまりこの部分を書く。

とか書きつつ、今回はいきなり冒頭から書いてるんだけど、通常はまぁそんな書き方をしてる訳だ。
問題は、最初に書く箇条書き=要するに骨格部分で風呂敷を広げすぎたら、それを畳むのに膨大な文字量が必要に成るって事。
だから書き終えた後で要らない部分を削って文字数を減らしてるのだけど、それじゃ収集着かなくなって1部で終わるはずが3部構成に成ったりする事も時に有る。
それでもどうにも成らない時は中身だけをゴッソリ抜き出して全く別の記事を書いたりする。

だから同じような内容の記事が乱発したりするんだけど、別にそれはページ数を無理やり稼ごうって考えてる訳では無く、1つの記事での文字数を削る為の苦肉の策だと言う事をご理解頂ければと。
あんまり長いとうんざりするからね。
この時点でうんざりしてるかも知れないけれど、本題はこれからなので頑張ろう。

と、そんな事をグダグダ言いつつまたしてもヘルメットのお話。

ヘルメットのシェルは硬さが必要だ。

こんなアライの広告を見た記憶の有る人も居るかと思うけれど、これはヘルメットのシェルを左右からギュっと縮めた際、強度がアライはとっても高いんだよ、って広告。

実際、安いフルフェイスって私の腕力でも潰してしまうんじゃ無いかってくらいに柔らかい。
ベコベコってくらい。

その点アライは流石にしっかりしてる。
何が安全なのかってのは中々難しい話なんだけど、少なくとも持った時の安心感は違う。

もっとも、ガラス繊維強化熱硬化樹脂で作ってるシェルは、大体は何処のメーカーでも程度の差は有れカッチリしてて、熱可塑性樹脂で作ってるヘルメットは大体は何処のメーカーでも程度の差は有れボヨボヨしてるんだけど。

ヘルメットのシェルは繊維強化熱硬化樹脂で作るべきだ。

全商品が繊維強化熱効果樹脂でシェルを作っているアライとショウエイの両ブランドユーザーの多くはそう考えるだろうと思う。
勿論私もその一人。
熱可塑性樹脂のインジェクション成形なんて御免だわ。
って考える一人。
頑ななメーカーのヘルメットを被る人間は考え方も頑な。
ヘルメットは硬いが頭も固い。
私はそんなタイプ。
さてあなたは?

実際、レース用ヘルメットは全て繊維強化熱硬化樹脂で作られる。
一般的な名称ではFRP。
従来はガラス繊維+ポリエステル樹脂。
現在のレース用はカーボン繊維+エポキシ、或いはガラスとカーボンだったり、AGVの一部モデルみたいにカーボンとケブラーだったりで作られるが、ともかく今もレース用のヘルメットと言えばこの作り。
インジェクション成形されたヘルメットなんてレースには使えない。

作り方は、型にガラス繊維にポリエステル樹脂を含ませながら貼り付けていく、なんて作り方はせずに、大体はRTMと呼ばれる、ガラス繊維を挟んだ金型に樹脂を圧入する方法で作る。
カーボンはご存知のようにプリプレグ。
樹脂を含ませたカーボンシートを型に貼り付け、加圧しながら熱硬化させる。

これで軽量で高強度なシェルが出来るのだが、一概にそれが最も優れてるとは必ずしも言い切れない。
大きなデメリットの一つはやはり製造コスト。

手間隙とコストを掛けて優れた製品を作るのは素晴らしい事だ。
特に命を守るヘルメットなら尚更の事。

そのご意見はごもっともだけど、現実的には手間隙とコストを掛けた素晴らしい製品はそんなにポンポン売れたりはしない。
プレミアムヘルメットではショウエイは世界ナンバーワンなのだけど、この世の全てのバイク用ヘルメットを見回せば、必ずしも世界シェアを取れてるとは言えないのが現実の話な訳で。

この中に何人ショウエイユーザーが居るかと考えたら、答えはおのずと出て来る。
拡大したらそこかしこにショウエイっぽいステッカー貼られてるけどきっと違うと思う。

安全性は大事だが、コストもまた大事。
従って、製造コストを下げる為にインジェクション成形を取り入れるのは、企業としては至極全うな戦略なんだろうと思う。
より良い物をより安く作ってくれたらユーザーからは嬉しいのだけど、それには誰かが負担を背負い込んでる事に成ってるので、中々難しい話だ。
製品のクオリティはそのまま、従業員の給料を削って残業代もカットして小売店のマージンを大幅に縮小させたら、より良い物をより安く提供出来るのだけど、それはちょっと闇が深いのでこのご時勢にその考え方はちょっとお勧めしかねる。
プロジェクトXじゃ有るまいし。

と言う訳で、現実的にはより製造コストの低いインジェクション成形に頼るのが正しい道と言える。
実際、AGVでもSUOMYでも熱可塑性樹脂のヘルメットは作られているのだから、別にノーブランド品の廉価品だけに限った話では無い。
ただ、熱可塑性樹脂のインジェクション成形と言っても、その中身は大きな違いが有る。

最も大きな違いは使用する樹脂の違い。
ヘルメットには一般的にはポリカーボネート(PC)かABSのどちらかが使われる。
それが記述されてる場合と、単にサーモプラスチックとだけ表記されてる場合が有る。
でも、概ねこの2つ、もしくはこの2つを混合させた素材。
ヘルメットメーカーが作る熱可塑性樹脂のヘルメットは一般的にこれ。

ただし↓

こんな闇の深そうなヘルメットは実際には何で作ってるか解らないので、頭を割りたく無いなら手を出さない方が良いと思う。
実は意外と良いかも知れないけれども、自分の頭を使ってトライアルとエラーは出来ないので、止めておいた方が良いと思うな。
セカンドチャンスは無いのだから。

一般的にはポリカーボネートは表面が硬い、ABSは合成ゴムの材料でも有るブタジエンを含むので衝撃に強い、って特徴がある。
超高速で衝突させたら恐らくどちらも割れるだろうけど、低速での衝突ならABSの方が有利なのかも知れない。
SHARPやCRASHでのテストで、ABS製のヘルメットが意外な高評価を得てるのは、その辺に理由が有る、のかも知れない。
高速でも8.5 m/s(30.6km/h)でのテストだからね。
50 m/s(100km/h)でのテストなら、結果は大きく違ってたかも知れない。
調べようは無いので、かも知れないかも知れないに終始してしまうのだけど。

だから、何度も書いてるようにテストはあくまでテストなので、それを盲目的に受け入れるのは間違ってる可能性は有りえる。
30.6km/hのテストで良好だったからと、全てのシチュエーションで良好だとは決して言い切れないのだから。
30.6km/hのテストで良好だったヘルメットは、100km/hでは何の役にも立たない可能性も有るのだから。

でもそれを調べる術なんてのは無いのが非常に残念なお話。
高速ならアライが最高だよ、と言った所で何の根拠も無い話だ。
幾ら個人の経験や先輩のアドバイスを披露した所で、残念ながら何の根拠にも成らない。
100km/hで転んでも平気だったよ、と個人の小さな経験を披露した所で、何の足しにも成りやしない。

ABSでもPCでも、規格をパスしてSHARPのテストでも好結果を得てるヘルメットは沢山有る。
使用も販売も勿論問題は無いし、仮に事故を起こした場合も一定の安全性は有る事が証明されている。
後は使用者の考え次第だね。
何を選ぼうとも。
頑なな私は頑なにアライしか選ばないけれども。

ただ、同じメーカーの同じような材質のヘルメットでも、テスト結果は大きく違ったりするので、やっぱり最新型の高級なヘルメットを被っていたい、とは思う。

テストが全て正しいとは言わないけれど、同じアライでもここまでの明確な差を見せ付けられたら、やっぱ高い方を買っとこうと思うな。

ちなみに左のCONDORは、日本ではOMNI-Jに相当するヘルメットかな。
数世代前の安いアライと、最新のフラッグシップのアライとは、見た目は大差無いけど中身は随分違う。
そりゃ当たり前なんだけど、でもこれが当たり前の事実だ。
同じアライでも、値段と年式で中身は違うものだよと。

だから、やっぱりテストで好結果を出してる最新型の高級なヘルメットを被っていたい、とは思う。
そして、いくらテストで好結果を出した所で、ベコベコするヘルメットはやっぱ遠慮しとくわ、とも思う。

ABSでもPCでもヘルメットとしては十分な強度持ってるんだよ。
それにABSはブタジエンを含むので耐衝撃性が高いんだよ。

って言われても、そこまで頭は柔らかく成らないので、今後も硬いヘルメットを使おうと思う。
そして頭は固いけどアスファルト程に硬くは無いので今後もRX-7Xを被ろうと思う。

と言う訳で、今回のお話は終わり。
でも、実はまだ完全に終わった訳では無いので、また似たような話はこれからも続く。
うんざりしないでお付き合い頂ければ幸いだよ。

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