ヘルメットに関する法律を改めて整理したい

いい加減同じような話ばっか書いてるのでうんざりしてるのだけど、ここで改めて整理しておきたい。
日本国内におけるヘルメットの法律について。

日本国内におけるモーターサイクル乗車用ヘルメットに関する法律は2つ。

一つは使用に際する法律=道路交通法

もうひとつは販売に際する法律=消費生活用製品安全法

この2つを整理しておきたい。

使用に関する法律

道路交通法

第七十一条の四 

1 大型自動二輪車又は普通自動二輪車の運転者は、乗車用ヘルメットをかぶらないで大型自動二輪車若しくは普通自動二輪車を運転し、又は乗車用ヘルメットをかぶらない者を乗車させて大型自動二輪車若しくは普通自動二輪車を運転してはならない。
 
2 原動機付自転車の運転者は、乗車用ヘルメットをかぶらないで原動機付自転車を運転してはならない。

https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=335AC0000000105
 
 
上記した乗車用ヘルメットについての道路交通法での定義
 
第九条の五
 
法第七十一条の四第一項及び第二項の乗車用ヘルメットの基準は、次の各号に定めるとおりとする。
 
一 左右、上下の視野が十分とれること。
二 風圧によりひさしが垂れて視野を妨げることのない構造であること。
三 著しく聴力を損ねない構造であること。
四 衝撃吸収性があり、かつ、帽体が耐貫通性を有すること。
五 衝撃により容易に脱げないように固定できるあごひもを有すること。
六 重量が二キログラム以下であること。
七 人体を傷つけるおそれがある構造でないこと。
https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=335M50000002060
 
 
・大型自動二輪車、普通自動二輪車、原動機付自転車の運転者は乗車用ヘルメットを被らなければ成らない。

・乗車用ヘルメットとは道路交通法施行規則(昭和三十五年総理府令第六十号)に定められる。

これが日本のヘルメット使用に関する法律。
ヘルメットは被れと規定されているが、そのヘルメット自体に特に何らかの明確な基準、つまり特定の安全規格を通している製品で有る必要は無い。
輸入ヘルメットは勿論、工事用でも野球用でも骨董品でも、道路交通法施行規則(昭和三十五年総理府令第六十号)に定められた定義をクリアしていれば、何ら安全基準をクリアしてなくても道路交通法上は問題には成らない。

例えばイギリスの場合はこんな法律が定められている

Safety helmets – the law
 
By law you must wear a safety helmet when riding a motorcycle or quad bike on the road. All helmets sold in the UK must either:

・meet with British Standard BS 6658:1985 and carry the BSI Kitemark
 
・meet with UNECE Regulation 22.05
 
・meet with any standard accepted by a member of the European Economic Area which offers a level of safety and protection equal to BS 6658:1985 and carry a mark equal to the BSI Kitemark

When riding mopeds, motorcycles or quad bikes it is important that you wear the right protective clothing.

イギリスではこんなマークが着いてないヘルメットは認めないぜって決まってる。
でも日本では特にJISやSGマークが着いて無きゃならない、って法律は無いので、道路交通法施行規則(昭和三十五年総理府令第六十号)に定められた定義をクリアしていれば道路交通法上は問題には成らない。
勿論、原付き用とか125cc以下用、等と言う道路交通法上のヘルメット使用制限なんてものはない。

販売に関する法律

消費生活用製品安全法

https://www.meti.go.jp/policy/consumer/seian/shouan/contents/private_import.pdf

消費生活用製品安全法の概要では、こんな具合に定めらている。
特定製品に当たる乗車用ヘルメットはPSCマークが無いと販売出来ない。

罰則

第五十八条

次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第四条第一項又は第五条の規定に違反した者
二 第十五条第一項(第一号に係る部分に限る。)の規定による禁止に違反した者
三 第二十七条の規定による業務の停止の命令に違反した者
四 第三十二条又は第三十九条第一項の規定による命令に違反した者
五 第三十二条の十六、第三十二条の二十第三項又は第三十七条第一項の規定による命令に違反した者

無届けの販売は第四条第一項又は第五条の規定に違反した者に該当するので、一年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金、またはその併科に処される。

また、上のリーフレットにも書かれてるように個人でもそれは適用されるので、輸入ヘルメットを国内で個人が販売するのも違法となる。

装飾用、または公道使用不可と称しての販売

これについては、実は私も誤解してたので訂正しておきたい。

経済産業省は、乗車用ヘルメットに関する PSC表示についてこのような見解を示している。

項目 乗車用ヘルメットに関する PSC 表示について
 
【質問】
公道使用不可として販売される乗車用ヘルメットは、PSCマークの対象外製品とな
るか。
 
【回答】
(1)消費生活用製品安全法は、主として一般消費者の生活の用に供される製品を「消費
生活用製品」と定義し、その中でも特定製品として指定された製品は、国が定めた
技術基準に適合することを示す表示(PSCマーク)を付した製品でなければ、そ
れを販売又は販売目的で陳列する行為を禁止している。
 
(2)「公道使用不可」として販売される製品は、主に、外観や形状等から見て明らかに
乗車用ヘルメットと異なる製品や、乗車用ヘルメットとしての安全性を満たさな
いが、消費者が乗車用ヘルメットとして誤認するおそれがある製品に表示される
ことが想定される。
 
(3)他方、DOT規格やECE規格等の国内外の乗車用ヘルメットに係る規格に適合す
るにもかかわらず、単に「公道使用不可」として販売する行為は、悪質な表示違反
が疑われるだけでなく、他の事業者が同一製品にPSCマークを表示して販売す
ることが当然に想定されるため、公平な市場競争の上でも好ましいことではない。
 
(3)したがって、乗車用ヘルメットについて、「公道使用不可」として販売する事実だ
けをもって、ただちにPSCマークの対象外製品とはしない。
 
(4)なお、上記の考え方は、「レース競技用」として販売される乗車用ヘルメットも同
様である。特定のレース場で走行することを目的として設計された乗車用ヘルメ
ットであること、かつ、主として一般家庭での使用が見込まれない旨について、客
観的かつ合理的な根拠をお示しいただくことになる。

【参考】消費生活用製品安全法特定製品関係の運用及び解釈について
(20170410 商局第 1 号)(抄)

1 特定製品
(2)乗車用ヘルメット
「乗車用ヘルメット」とは、自動二輪車又は原動機付自転車に乗車する者が衝突等の事故の際に頭部への衝撃を緩和するために着用するヘルメットをいう。
なお、電気用、荷役用、鉱山用、工事用等の業務で使用することを目的としたヘルメットや玩具、スポーツ用(レース用を含む。)のへルメット等その外観、形状等からみて明らかに「乗車用へルメット」と異なるものは規制の対象とならない。
 
「乗車用」とは、国内外の規格で、消費生活用製品安全法(昭和48年法律第31号。以下「法」という。)関係法令及び本解釈で定める「乗車用ヘルメット」に該当する規格に適合している旨の説明・表示をして販売されているヘルメットを含み、「装飾用」と表示して販売することで法の対象外となるものではない。
 
「国内外の規格」とは、日本工業規格(JIS:Japanese Industrial Standards)、米国運輸省規則(DOT:Department of Transportation)、国際連合欧州経済委員会規則(ECE:Economic Commission for Europe)、SNELL規格等のうち、「乗車用ヘルメット」に係る規格をいう。
 
「レース用」とは、オートレースのような公営競技又はサーキットを走行するロードレースやモトクロスのようなクロスカントリーレース等の特定のレース場で走行することを目的として設計したヘルメットをいうが、上述の「乗車用」に該当するもの、かつ、一般消費者が購入できるものについては、法の対象とする。
一般消費者が法で規制する「乗車用ヘルメット」と誤認するおそれのあるものについては、それを利用する消費者が一見してわかるようにするため、活字の大きさを14ポイント(4.9ミリメートル)以上で「公道使用不可」、「四輪競技用」等の記載を行い、当該ヘルメットの外面の見やすい箇所に容易に脱落又は消えない方法で表示すること。

https://www.meti.go.jp/policy/consumer/seian/shouan/contents/FAQ20180320.pdf

つまり、公道使用不可だとか装飾用だとかオブジェだとか洗面器だとかって名目で普通のヘルメットを売った所で、そんな詭弁は通じないよって事。
公道使用不可、レース専用、と主張するなら、それを客観的に裏付ける合理的な根拠が必要だ。
と言う事。

例えば、このようなECE 22:05をクリアしてるけれど、PSCマークを取得してないヘルメットを、装飾用だとか公道使用不可なんて名目で売るのは非合理なのでダメっすよって事。
そんな詭弁は通じないぜって事だ。

0609kazari

一方こっちの方はクリアされる可能性は有る。
装飾用っすよ、って意見は通じそうな気はする。
これならただのオブジェですよと販売するのも不可能ではないかも。

使用に際しては頭のてっぺんのツノが道路交通法に抵触するので、ライガーのトゲみたいに柔らかい素材で作ればクリア出来るかも。
衝撃吸収性があり、帽体が耐貫通性が有るなら。

特にお勧めはしないけれどね。

以上、いい加減うんざりして来たので、そろそろこの話もこれで終わる。
と思う。
お疲れ様でした。

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