風-KAZE-

汎用ウイングレットの紹介です。
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そんな茶番はさておき、最近、こんなヘルメットを被る機会が有った。
Airoh Valor
海外通販で1万5千円くらいで売ってる、ポリカーボネート製のヘルメット。

 

 

読み方は、アイローバロー。
Valorとは勇気。
つまり、このヘルメットは根性入れて被れって事、かどうかは知らないよ。
バーロー、知らねぇよ、そんな事。

 

Sharpのテスト結果は意外なほどに良好。
ほぼパーフェクトな★5を獲得する。
アストロXの1/3位の値段の割に、テスト結果は非常に高い。

 

エントリークラスに位置するとは言えアライの海外モデルのヘルメットはこんな惨憺たる成績だった事を考えたら、Airohのこのヘルメットはとても優秀なテスト結果だと言える。
あくまで、テスト結果では。

オーストラリアのCRASH(https://www.motocap.com.au/products/helmets)と共に、イギリス運輸省のSHARP(https://sharp.dft.gov.uk/)はヘルメットの安全性を測る由緒正しいテストなのだが、どちらのテストも振り下ろされる鉄製のアンビルは時速35kmを下回る速度でしか測定はされていない。
常識の範囲内の速度すら下回るテストに、どれくらい現実的なデータとして反映されるかは何とも言えない所。
大きなトンカチでブン殴って、流石は〇〇は頑丈なヘルメットだぜと、一昔前のyoutubeみたいな大雑把なテストごっことは比べ物には成らないが、これを鵜呑みにするのもまた考え物だとは思う。

ただ、一つ注意しておきたいのは、アライのヘルメットが全て低評価な訳では無く、アライでもちゃんと高評価を得ているヘルメットも存在するって事。
同じアライでもハイエンドクラスはテスト結果は良好だよ、って事はまた事実だったりもする。
つまりは、アライと言っても色々有るんだよ、って事だ。

 

で、アイローのバロー。
これ、めっちゃデカいんだよ。
中は結構キツキツだけど、シェルがやたらとデカい、うすらデカい。
アライを見慣れた身からしたら、びっくりする程にデカい。

中がキツくて外がデカいって事は、それだけ衝撃吸収材が多いって事を意味する訳だ。
発泡スチロールが分厚い分だけ、衝撃を吸収する能力は高いのは確かだろう。
Sharpのテストで好成績を残したのは、その辺に理由が有るのかもね。
逆に、比較的コンパクトなシェルのアライに低評価が多いのも、その辺に理由が有るのかも。
シェルの強度は勿論大事だが、緩衝材の体積もまた重要なのだから。
これが17~23m/s=約60~80km/hでコンクリートに衝突させるテストしたら、結果は大きく違うモノと成るのかも知れない。
かもねかもね。
その速度ならカチ割れるヘルメットが続出するかもね。

 

ビジネスの観点から見れば、アライはロープライスモデルには、ABSやポリカ、或いはそれらの複合材で二まわり程大きめのシェルをインジェクション成形して、分厚い発泡スチロールを入れてSharpのテスト結果を上げてやるのが正しい道だろうとは思う。
MotoGPにもうちょっと金を使ってシェアを上げて宣伝効果を高め、エントリーモデルからプレミアムモデルに上手く移行させるのが、どう考えても正しい判断だろう。
AGVもSUOMYもやってる事で、NOLANもブランドを分けて上手い事住み分けを行っている。

一方、日本のAraiとSHOEIは頑なにコストの掛かるグラスファイバーシェルにこだわって、5万円~10万円オーバーの高級ヘルメットをヨーロッパで売っている。
フルフェイスはグラスファイバーなのは当然だろうと思うかも知れないけれど、こんな事をやってるのはアライとショウエイとシューベルトくらいしか無いんじゃ無いかな。
SHARKだってヨーロッパではインジェクション成形のシェルを数多く販売しているのだから。

そりゃちょっと頑な過ぎないか?
って、普通は思うかも知れないけど、でもそれが現在のAraiの選択で有り、とても正しい選択だろうと思う。
ヘルメットは、エントリーモデルだから割れてもイイじゃん、って訳には行かないからね。
そんなのライダー人生をエントリーしたとたんにエグジットしてしまいかねないので、やっぱりアライとショウエイのエントリーモデルにも妥協しない道がヘルメットを作る会社としては正しい道なんだろうと思う。
中学生の頃に被ったモトクロスヘルメットから、アライ以外を被ると頭が腐り落ちると丁寧に教え込まれたアライ信徒の私としては、その正しい道をこれからも進んで行って欲しいと思うばかりだ。

とは言えども、以前ならオムニ~クアンタムや、プロファイル辺りのモデルがエントリークラスとしてお買い求め易い価格で存在してたのだが、現在のラインナップには存在しない。
ヨーロッパモデルのProfile-Vのような、日本国内向けにもう一段買いやすいモデルを投入してくれない物かと思う。
頭は大事なのは確かだけども、流石に5万円オーバーしか選択肢が無いってのは正直しんどい話だよ。
アライ以外を被ると頭が腐り落ちると丁寧に教え込まれたアライ信徒の人間はパンツと同じ位の頻度でRX-7Xを買い替えるのだけど、みんながみんなその限りじゃ無いのだろうからさ。

 

幸いな事にAirohを被っても、呪いによって頭が腐り落ちる事は今の所は起こってないのだが、このAirohを被って一つ改めて思ったことが有る。
それは、すっごいうるさいの。
風切り音がピーピーピャーピャーと。

スピードは精々50km/hやそこらだけど、普段被っているRX-7Xとは比べ物に成らない風切り音。
ショウエイを被る人からは、アライのヘルメットはうるさいとの話を良く聞く。
実際、ショウエイと比べてアライは静かなヘルメットでは無いとの評価は多い。
私はショウエイはVFXしか知らないので風切り音については何の感想も持ち得てないのだけど、周囲のフルフェイスを被る人からは概ねそんな感想が多い。
アライはうるせーよって。
でもそのアライから比べても、こいつはやたらうるさい。
片頭痛持ちにはちょっと辛い騒音だ。

シェルの材質なのか、デザインなのか、特にそんな事は考えてないからなのか。
その辺りは不明なのだけど、少なくともこのヘルメットで高速道路は走りたくは無いのは確かな事だ。
きっと走らない方が良い、とも思うしね。

ただこのデザインは中々に格好いい。
アライのグラフィックモデルはなぁ.....
もうちょっと頑張って欲しいと思うな。

軽いし安いし原付には良いのかも、とは思ったりもするのだけど、このヘルメットの大きなシェルは少なからずのスクーターのメットインには入らない大きさなので、やっぱり結局アライですわとそんな結論へ帰結しまうのは、丁寧に教育を受けたアライ信徒の性なのか、それともやっぱりただの茶番なのか。

MOTOR CYCLE

Posted by tommy