世界の荒鷲は真紅の衣を身にまとい戦場へと歩みを進める

ロードバイクに乗るにはロードバイクに乗るのに最も適した格好が有る。
ご存知のようにウルトラマンみたいな奴だ。

動きやすい格好なら、アディダスのジャージでもアンパンマンのパジャマでも構わないのだけど、やはり全ての面においてロードバイク専用のピッチピチしたスタイルが最高だ。
ピッチピチ行くからな!by星野勘太郎なスタイルの勝るモノは無い。
これほどロードバイクに乗るのに特化したスタイルは無い。
そりゃそうだ。
だって専用なんだから。

 

モーターサイクルに乗る場合も、勿論それに適した格好ってのは有る。
アスファルトを走る上での至高はやはりレザーのレーシングスーツ。
アスファルト上でバイクに乗るのに最も特化した格好はコレ。

 

スキーやスノボから就職の面接にしても何にしても話は同じ。
それぞれ特化したスタイルってのが有るので、やっぱりそれに勝るモノは無い。

細々した釣り道具を収納できるベスト。
水面の反射を和らげ水中をも見通せるグラサン。
風を敏感に感じる耳毛。
釣りには魚紳さんスタイルがやはりベストだ。

 

何の格好でも出来るっちゃ出来る。
タキシードで登山も出来るし、短パンで結婚式にも行ける。
ただ、それは決してベストでは無い。
それぞれ特化したスタイルってのが有るので、素直にそれに従うのがやっぱり吉だろう。

前にも書いたような気はするけれど、ご近所をジーンズとチェックのシャツでランニングしてる人が居たのだけど、その格好で朝早くに走ってたらかなり不審なので、やっぱり由緒正しいジョギングスタイルに着替えて欲しいと思う。
泥棒に見えるか泥棒を追いかけてる人に見えるかはその人によるのかも知れないけれど、どっちにしても何か不審でちょっと不穏当なので、ジーンズとチェックのシャツで早朝の住宅街を走るのは控えて欲しいなと思う。
ジョガーならジョガーに特化した格好をお願いしたいなと。

 

だが、何かに特化したら何かを捨てざるを得ないのがこの世の理。

魚紳さんスタイルの耳毛は風を感じるには都合良いかも知れないが、あのレベルまで耳毛を伸ばすと何かと日常生活に不便を生じるだろう。
あそこまで耳毛ボーボーにさせたら。

ロードバイク用のピッチピチウエアは言うまでも無い。
ピッチピチでロードバイクを乗ってる時は素晴らしいのだが、降りた時がちょっと問題だ。
走りに特化し過ぎたが故に、降りた時にちょっとした問題と成る場合が有る。
カペルミュール辺りのお洒落ウエアならともかく、ステータスを走りに全振りした薄いスキンスーツはかなりの問題を抱える。
走ってる時は良いのだろうけど....

フ...我はサイクリスト、降りてからの事など考えぬわ!

と言い切る豪傑も居るだろうけど、道の駅や田舎の蕎麦屋、或いは梅田でもウエパーならまだしも、ド派手なパッツパツの格好でHERBIS PLAZAに行くのはかなりの根性が必要なので注意が必要だ。
梅田のシルベストサイクルは中々に気合が要る立地だからね。

なお、シルベストは『HERBIS PLAZA』に有るので、くれぐれもそのお隣の劇団四季が入ってる方の『HERBIS PLAZA ent』へは足を踏み入れないように気をつけよう。
ついうっかりパッツパツの格好でウロウロしてて、グッチやティファニーやエクセルコダイヤモンド辺りのブライダルエリアに足を踏み入れてしまったら大変な目に遭うので注意が必要だ。
ダイヤモンドは砕けないかも知れないけど、心は容易に砕けてしまうので要注意だ。

 

レザーのレーシングスーツにしてもまた同じで、これまた走りに特化した分、降りて歩く時や、食事やトイレでは不便な事この上無い。
ザルコなら何だって出来てしまうかも知れないが、走りに特化した分バイクに乗ってない時は不便この上ない。
ふと気づいたらボディビルダーみたいなポーズしてる事も有るし。

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やりたくてやってんじゃ無い。
レーシングスーツってこんな形に縫製してるからこんなポーズしてしまうだけの事だ。

 

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ここ最近、ガウンと言うかバスローブと言うか、家の中ではそんな感じの服を着ている。
真っ赤なバスローブを。

以前、友人の一人のバイクの車検の手伝いをしたので、そのお礼にとクリスマスに貰ったのがこんな奴。
思わずWOOOO!!と叫んでやりたくなる、そんなド派手な部屋着。

 

家でガウンって、どこの大富豪やねんって感じ。
安楽椅子に座ってペルシャ猫を撫でながらブランデー飲んでそうな感じ。
コタツとミカンはいまいち合わないな。
って言うか、ガウンでコタツはちょっと入り難い。

でも改めてこれを着ると、すこぶる心地良いのだ。
流石は部屋で着る事に特化した部屋着。
ジャージでもパジャマでも構わないのだが、ガウンはとても心地良い。

だが、これはそもそもバスローブ。
風呂上り専用ウエア。
部屋着の中でもさらに風呂上りに特化した先鋭的でスパルタンなウエアなので、風呂上りのひと時を過ごすには抜群に相性が良い。
カレーにらっきょうレベルで相性は抜群だ。
どうでもイイ話だけど福神漬けはノーサンキューだ。
福神漬けみたいな格好しながら言うのもアレだけど。

 

そんな具合に、この日私は真紅のド派手なバスローブで風呂上りのひと時をホケーっと過ごしていた。
寝起きで2時間風呂に入ると言う暴挙をしでかした私は、ペプシ飲みながら風呂上りのひと時を過ごしていた。

その穏やかなひと時を打ち破ったピンポンの音。
あ、そう言えばアマゾンで何か買ってたっけ。

はいはい。
玄関に向かう途中の私は、ふと一つの事が脳裏をよぎった。
あ、私って今、バスローブ着てるって。
福神漬けみたいな色したド派手なバスローブ着てるわって。

 

風呂上りに特化したバスローブは、特化し過ぎたが故にその他の用途には不具合が生じる。
一つのステータスに特化し過ぎた故の弊害。
人のエゴの成れの果てだ。
ああ、まぁそんな大袈裟な話じゃないんだけど。

この格好で玄関に出るってのはどうなの?ってちょっと思う。
ただ、思いはすれども今から着替えるのもちょっと難しい。
着替えるから3分待ってくれ、って只でさえ忙しい配達の人に対して迷惑な事を言う訳にも行かないので、仕方ないかと私は真紅のド派手なバスローブを翻しながら玄関へと歩みを進めた。
燃えよ荒鷲のテーマが頭の中で鳴り響きながら、ブラックキャット・ヤマトに対峙すべく玄関と言う名の四角いジャングルへと歩みを進めるのだった。

雑記

Posted by tommy