ライダーの為のお裁縫講座-カバーステッチ編
[adsense]
サイクルジャージ等の伸び伸びニット生地の縫製で欠かせないのが、↑の2本針4本糸ロックミシン。
そして今回のお題のカバーステッチ。
工業用ミシンで言う所の偏平縫いって奴。
主な用途は、シャツの裾や袖口。
生地を裏に折って、生地の末端を解けないように始末しながら本体に縫い合わせるのが一番多い用途。
縫い目に伸縮性が有るので、スポーツ用ニット生地のように良く伸びる生地でも糸が切れる事は少ない。
際限なく引っ張ったらそりゃ切れるけれど、普通のミシンで縫う事を考えたら天と地程の差が有る。
伸び伸び生地を普通に縫ったらプッチプチに切れるので、やっぱりこのカバーステッチミシンは伸び伸び生地の縫製には欠かせない。
JANOME ジャノメ カバーステッチミシン トルネィオ795U 新品価格 |
[adsense]
[adsense]
上がカバーステッチ。
下が2本針4本糸ロック。
縫い目は何となく似ているけれど、生地の端を処理するロックに対して、カバーステッチは生地のどの部分であろうとステッチが入れられる。
その為、Tシャツの裾や袖口等に多用される。
多用されると言うか、大体はこの縫い方で仕上げている。
今Tシャツを着てる人は裾をチラっと見てみよう。
きっと多くの場合、表は普通に2本のステッチで、裏側はなんかガチャガチャした縫い方してると思う。
それがカバーステッチ=偏平縫いだ。
ちょいややこしいけれど、生地の端っこを始末してるのがロック、生地の端以外で片方の生地の端を始末しながらもう片方に縫い付けてるのがカバーステッチって事。
家庭用では兼用できるミシンも有るけれど、基本的にはカバーにはカバー用ミシンが、ロックにはロック用のミシンが必要だ。
なお、海外ではカバーステッチの事をインターロックと呼ぶらしい。
なんだかややこしい。
こんな感じに縫っていく。
裏側の赤い生地の端が二本の針の間に合うように縫っていくと綺麗に仕上がる。
と言うのは簡単だけど、裏側はちっとも見えないので、これが中々に難しい。
表からは見えないけれど、実は生地の裏側では赤い生地の末端がこの2本の針の間に位置してるんだよ。
ズレたら縫えなかったり、或いは生地の端がはみ出したりして具合悪い。
シビアな調整が必要だ。
ジャノメ トルネィオ用透明カバーステッチ押え【ヤマト・メール便での発送OK】 価格:3,240円 |
ちょい高いけれど、この透明押さえは必須。
有るのと無いのとじゃ全然違う。
表面。
一見普通の縫い目っぽいけど実はちょっと違う。
裏面はこんな感じ。
赤い生地が何ミリかズレたら生地がハミ出したり縫えなかったりして具合悪い。
赤い生地の端面がハミ出さないよう、ステッチのど真ん中に合わせて縫うのが最大のポイントだ。
↑でやってるのは赤の生地の上に緑の生地を重ねて、緑の生地側から赤い生地の端を包むように縫い合わせている。
こんな縫い方は普通は余りしないのだけど、まぁサンプルって事で。
実際にはこんな縫い方してるのが多いかと思う。
二つ折りにして表側から生地の端を包みながらステッチを入れている。
トレーナーやTシャツの裾や袖口なんか大体はこんな縫い方。
なお、前回書いたようなロックミシンで生地の端を始末してから二つ折りにして直線縫いしでも見た目は同じように仕上がるけれど、直線縫い部分は伸びに対応出来ないので引っ張ったら切れてしまう。
ロックミシンのまつり縫いモードなんかで代用出来ない事も無いけれど、やっぱり裾や袖口を縫うにはカバーステッチが欲しい。
上のサンプルは糸が見やすいようにウーリーで縫ってるけれど、基本はスパン。
#60スパンで大体はオッケーだ。
特殊なミシンだけど、ニットを縫うにはやっぱり無くては成らないミシン。
有るのと無いのとでは出来る事には雲泥の差が生じるので、お求め易いトルネィオから是非とも。
JANOME ジャノメ カバーステッチミシン トルネィオ795U 新品価格 |
続きはまたその内に。