大事な事はアメリカンプロレスに学んだ

第一話 ディーボンの多い料理店

昨年暮れごろ、ある日の夜のこと。
私は、旦那さんと二人でチャイニーズレストランへと足を運んだ。
餃子の王将と言う名のチャイニーズレストランへ。
最近は床がぬるぬるしてないので足元がおぼつかない私も安心だ。
すっごい滑るよ時代なんて今や昔。

全国の人気店・行列店で並びたくない人のためのサイト「EPARK(イーパーク)」。回転寿司、焼肉店、ファミレス、歯医者、病院、リラクゼーション、駐車場など、暮らしに役立つ施設でいつでも簡単に混雑状況の確認やネット予約・順番待ち受付ができます。

E PARKで予約すれば並ばなくても直ぐに店に入れる。
かどうかはタイミング次第だけど、まぁ予約しておけば何かと便利なもんだ。

勿論この日も予約済み。
野戦病院のようにごった返す、混沌としたロビーで長時間待つ必要なんて無い。
スマートかつスタイリッシュな夜を過ごしたいなら、ちゃんと段取りを踏んでおこう。
ダンドリーブラザーズを目指そう。

でももうちょい早めに予約しておくべきだったか。
予約は入れていたものの、まだ数人待ちの大盛況。
子供は泣き叫び、ママは怒鳴り散らし、おじいちゃんはガタガタ震えだす、そんな大盛況。
王将は今日も大繁盛だ。

「テーブルじゃー」

そんな、難民船のように人で溢れかえる王将のロビーに響き渡るガラの悪い声。
このファミリーでごった返す王将へ一人でやってきた男性客。

そんな一人来店の男性客に「カウンターなら直ぐに案内出来るぜ、どうする?ブラザー!」
と言ってきた店員に対する返答。

「テーブルじゃー」

一体どこの出身なのかは解らないけれど、餃子の王将で何を荒ぶってるのか知らないけれど、広島弁とも岡山弁とも判断がつき難い台詞を発しながら、頑なにテーブルにこだわる男は王将の行列の末席にその名を書くのだった。
馬場怜と。

そんな馬場怜を尻目に、予約済み超VIP待遇の私たちは、隣町まで溢れかえりそうな人を掻き分け、案内されるのだった。

案内されるのは勿論。

「テーブルじゃー」

ディーボンの多い料理店。
完。

第二話 R.I.P~安らかに眠れ~

この日私は、近辺でもっとも危険なエリアを走っていた。

大阪市から神戸へと繋がる国道43号線。
その西宮界隈、甲子園球場横のバイパス辺り。

石を投げたら白バイに当たる、とまでは言わないまでも、このエリアに関しては非常に高い確率で遭遇する事が出来る。
何度と無く書いてるけれども。

こんな道で40km/h制限。
そりゃ捕まえ放題ですわ。

この画像のちょい手前の路地に潜んでて、ターゲットを確認したらこのバイパスで追尾してロックオンするのが何時もの攻撃パターン。
下りきった先の左手、フェラーリを一杯置いてる車屋の前のちょっとしたスペースが半ば常設のサイン会場と成ってる。
絶望の顔してる人間を見たい悪趣味な人はそこで張り込んでおこう。
毎日何人もの絶望の顔が見れる筈だ。
自他共に認める悪趣味な方はどうぞ。
特にお勧めはしないけれど。

セローでテレテレ走ってると、私をえらい勢いで抜いていくバイクが目に入った。
XJR1300。
残念ながらもう随分前に無くなった、ヤマハの大型空冷ネイキッド。
見た目の好みはそれぞれだろうけど、ゼファー1100と乗り比べたら性能の圧倒的な差に驚いたもんだ。
にこりゃ凄いっすねって。

ゼファーのガサガサしたガサツな感じもそれはそれで魅力なのかも知れないけれど、このすべてがスムーズなヤマハはやっぱイイわと改めて思った。
同じ空冷ビッグバイクなのにこの違いは。

なんせXJRはニュートラルからローに入れた時に、ガッシャンコ!!って、ストーンコールドの入場テーマみたいな音しないものね。
ゼファー、ってかちょい前までのカワサキ特有の壊れそうな、壊れてそうな、あの音は。
ってか、壊れてたのかも。

ちなみにZZR1400はそんな音しない。
もはや時代が違う。
ストーンコールドの時代じゃ無いよ。

そんなXJR1300。
20馬力のセローですら、調子に乗ったら免許が取り消しに成るこの危険な道。
その5倍の排気量とパワーを持つXJR1300ならなお更。

道路交通法は平等に施行される。
56ccのDJ1・Lから2458ccのロケット3Rまで、51cc以上の乗り物は全て制限速度は同じ。
60km/h出したら分解しそうなバイクから平気な顔して300km/h出せるバイクまで、原付1種を除いて制限速度は全て同じ。
だから180km/hでも安定してる100馬力のバイクでも40km/h制限の道なら40km/h以上出しちゃダメ。
道路交通法は平等に施行されるのだから。

でもそんなの関係ないねとワイドオープンをくれてやるXJR。
その瞬間、どこからともかく、本当にどこからとも無く白い影が現れた。
私には一瞥もくれずに、XJRを猛追する白い影が。
あれは!

腐肉の匂いをかぎ付けるジャッカルのように。
生体電気を感じ取るサメのように。
ワイドオープンされたエンジン音に引き付けられるように、どこからとも無く現れる白い影。
アスファルトの隙間から染み出たのかと思える程、気づいたらすぐそこに居る白いCB1300の影。

 

XJぇーー!!!
後ろー
後ろぉーーー

私の魂の叫びなんて聞こえない、届かない、何の力にも成らない。
出来るのは、ただ祈るばかり。
XJRの心の安息を、ただただ祈るばかり。
そして、私もくれぐれも右手には注意しようと改めてそう思った、学んだ。

大事な事はアメリカンプロレスに学んだ。
皆様も後ろにはくれぐれもご注意を。
墓堀り人は、いつもあなたの尻を狙ってるのだから。

R.I.P
完。

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