Top of the World

今回は、2022年度の主なレースのリザルトを整理しようかと思う。
対象は、MotoGP、Moto3、SBK、SSP、BSB、EWC、MotoAmerica、MXGP
この8つのレースシリーズ。
今季は、どのメーカーが強いのか。
はてさて。

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皆様ご存じかと思うけれど簡単に説明しておくと、MotoGPは世界最高峰のプロトタイプマシンでの戦い。
Moto3は4スト単気筒のMotoGP下位カテゴリーで、参戦マシンはKTMとホンダの2つ。
Moto2を入れないのは、エンジンは共通だから今回は除外。
SBKは市販1000ccベースのプロダクションレース最高峰。
SSPはその下位カテゴリーの600cc版で、WSSって呼び方も有るけれどここではオフィシャルに倣ってSSPと表記する。
BSBはイギリススーパーバイク。
EWCは世界耐久。
MotoAmericaは昔はAMAスーパーバイクと呼ばれてたアメリカのスーパーバイクレース。
MXGPは450ccのモトクロス世界選手権。
ざっとこんな感じで。

 

7/15現在の2022年シーズンのレース成績

  1位 2位 3位
MotoGP Fabio Quartararo(YAMAHA) Aleix Espargaro(APRILIA) Johann Zarco(DUCATI)
Moto3 Sergio Garcia(GASGAS) Izan Guevara(GASGAS) Dennis Foggia(HONDA)
SBK Alvaro Bautista(DUCATI) Jonathan Rea(KAWASAKI) Toprak Razgatlioglu(YAMAHA)
SSP Dominique Aegerter(YAMAHA) Lorenzo Baldassarri(YAMAHA) Nicolò Jarod Bulega(DUCATI)
BSB Bradley Ray(YAMAHA) Jason O’Halloran(YAMAHA) Lee Jackson(KAWASAKI)
EWC Yoshimura SERT Motul(SUZUKI) F.C.C. TSR Honda France(HONDA) YART – Yamaha Official Team EWC(YAMAHA)
MotoAmerica Jake Gagne(YAMAHA) Danilo Petrucci(DUCATI) Cameron Petersen(YAMAHA)
MXGP Jeremy Seewer(YAMAHA) Tim Gajser(HONDA) Jorge Prado(GASGAS)

改めて見てみると、ヤマハがやたらと強いのが分かる。
レースにやる気有るんだか無いんだか分からないヤマハだけど、MotoGPは勿論、プロダクションレースでも耐久レースでもモトクロスでも強い。
参戦していないMoto3を除く、多くのレースでトップを確保している。
全日本でも無敵の強さなのはご存じの通りだ。

SBKでは昨年は無敵のジョナサンを破りタイトルを獲得した。
2009年のベン・スピーズ以来、2度目のタイトル。
そして下位カテゴリーに当たるSSPも、今季も好調を維持。
Moto2出身のエガーターとバルバッサーリが、チームは違うが1.5倍も排気量が違うパニガーレを抑えてR6で1&2。

 

MotoGPで苦しんでるホンダだが、苦しんでるのはMotoGPだけでは無かったりする。
満遍なく、苦しい。
見渡す限りどこもかしこも息してない。
やる気は有るが、結果が伴わないのがもどかしい。

SBKは随分と長い間気合入れて強化に取り組んでるが、残念ながら未だに実を結んでない。
昨年どうにかこうにか3位をゲットしてランキング10位だったバウティスタが今季はトップなのだから、問題はバイクに有るんだと言われても仕方ない。
今季は、意外とイケる、イケル・レクオナが、3位表彰台を含むシングルフィニッシュをコンスタントに残してるが、トップ3の牙城を崩すには至ってない。
最強無敵のCBR1000RR-Rを投入したのに。
Rが3つも着いてるのに、未だに結果は伴っていないのが現実だ。
抜本的なテコ入れの為、ニューマシンのCBR100RR-RRの投入が待たれる。

ちなみにレースでの勝利を追求したピュアスポーツらしいCBR600RRは、そもそもSSPに出てなかったりする。
息してないってレベルじゃねぇぞ。
そらスマンかった。

 

DUCATIは、ストーナー以来と成る悲願のMotoGPタイトルは苦しいが、SBKはV4に移行して以来初のタイトルが見えてきた。
バウティスタの今さらの大爆発により。
いやぁ、バウティスタもメランドリ程じゃ無いにしても選択がもうちょっと違ったらなぁって思うけれど、是非ともこの調子でタイトルを取って欲しい所だね。
でも思うわ。
バウティスタは転ばなければ凄い結果を残せるライダーなのだと。
転ばなければ。
転ばなければ。
転ばなければ。
ともかく反省しよう。
でも、今さらバウティスタぁぁ??
と、昨年の秋ごろだったかに、来季はバウティスタ入れるぜ!とのドゥカティの発表に、そんな事を思った人は反省しよう。
はい、反省する。

SSPでは昨年までのR6ワンメイク状態に一石を投じるかのように、今季はドゥカティが参戦する。
マシンはパニガーレV2。
4気筒600ccに対して2気筒955ccのパニガーレV2。
一日の長か現状はまだR6優勢。
だが、来季以降はR6はちょっとしんどいかもね。
リミットウエイトは5kg重いものの、この1.5倍以上もの排気量の差は如何ともしがたい。
来季は、プロダクションレーサーに順応したニッコロさんと、この反則気味な大きな排気量のコンビでR6の牙城を切り崩す。

 

スズキは世界耐久ではトップチームとして今季も調子は抜群だが、残念ながらこの世界耐久チームも今季限りで参戦は終了。
ヨシムラがプライベーターとして世界耐久に出るかどうかは解らないけれど、これでスズキのロードレースはほぼ消滅。
BSBでビルドベースが続けるくらいかな。
一時はそのビルドベースがスズキでSBKに参戦するか、なんて言われてたんだけど、上のやる気無いんじゃ仕方ない。
MotoGPにしてもBSBにしても、優れたバイクと優秀な現場が有っても、上のやる気が無いんじゃ仕方ないよね。
やる気も無ければ金も無いなら仕方ない。
事件はどうだか知らないけれど、レースは会議室でも起こっているので仕方ないさ。

 

あんま見慣れないGASGASの文字が見えるけれど、今のGASGASはKTMなので、KTMって表記した方が正しかったかもね。
でも、まぁ、GASGASはGASGASなのでGASGASって事にしておく。
いやいやKTMだろ、って人は、そう思っていただければ結構でガス。

 

そんな訳で、MotoGPしか見てない人に取っては、ヤマハはクアルタラロだけが強いと思ってるかも知れないが、実は以外な程に世界各地でレース界を支配してるのだよって事を覚えておこう。
そう、ヤマハはレースで非常に強いのだ。
やる気が有ろうと無かろうとも、MotoGPでもSBKでもドゥカティより直線が遅かろうとも、それでもヤマハは何故だか強いのだ。

そんなこんなで、今季の後半戦もお楽しみに。

 

MOTOR CYCLE

Posted by tommy