選択の自由

2018年4月2日

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知り合ってかれこれ随分と長い関係。
10年とか、それくらい随分前からのお知り合いの人。

住んでる地域が異なるので、ちょくちょく顔合わせてコーヒー飲んだりって訳には行かないのだけども、年賀状送ったりとかの交流は続けてる人。

その人が、久しぶりに遥々関西へとやって来たのは高校野球の応援の為。
なんでもこの夏の大会に母校が出場するのだとかで。
しかもこの人の会社同僚の息子さんだかがレギュラー選手らしく、いっちょ暑い中応援に行ってやろうかと。
そんな訳で。

甲子園球場へは自転車で行ける距離に住んでるので、時間が有るならお茶でもしましょうかと。
あ、バイクで来るのなら、どうせなら久しぶりにガレージ寄ってってよ。
引越し以来来てないんだから。
と。
そんな訳でちょいと顔合わせた。

この人もバイク乗り。
バイク乗ってる人間関係の繋がりで知り合ったので、そりゃまぁバイク乗りだ。
現在、私の通う病院の医師=ペスト医師と同じ車種の、所謂アルプスローダーってカテゴリーの車種に乗っている。

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こんな顔したバイク。

私がもし六甲山の向こう側に住んでいて、ネギ買いに行くにしても六甲山を越えなければ成らないのならばナイスな選択なのだろう。
裏六甲から芦有を越えてネギ買いに行くボナパルトなら、アルプスローダーと呼ばれるこのタイプのバイクはナイスな選択なのだろう。
もっとも、六甲山の向こう側に住んでたらネギなんぞ幾らでも手に入るっちゃ手に入るんだろうけど。
何ならその辺にも生えてそうだ。

そんなアクティブに山を越えて谷を越えて僕らの街へやって来るライダーならば、ニンジャよりもアルプスローダーの方が選択としては正しいのでござる。
が、近所のスーパーか、歩いて1分の友人宅か、後は風呂とベッドとソファにしか居ない生活の私には、アルプスローダーはいまいちな選択だろう。
って言うか、原チャリすら要らないかも知れない。

だが、360度見回す限り山&山&山、そして山な所に住んでて、休日は精力的に高速と山道を越えたツーリングをしてるこの人には最高の選択だ。
以前はブラックバードだったかハヤブサだったかの大型ツアラーに乗ってたのだが、それに比べても随分と使い勝手は良いみたい。
特に純正パニアの収まり具合は本当に素晴らしい。
流石はメーカーが車種毎に設計さした純正アクセサリー。
後から載せたGIVIと比べても、デザインのスッキリ具合は遥かに上を行く。
その昔、ジェベルに半透明の衣装ケース積んでたとは思えない程にスタイリッシュだ。
素晴らしい。

上記した通り、かれこれ10年来の付き合いなのだけど、今回初めて知った事が有る。
実はこの人、若かりし頃より武道を嗜んでるのだとか。
柔道と言うソツ無い選択。
知らんかったわ。

ちなみに武術一家らしく、お父さんも柔道家で、お母さんは空手の演舞をやってるらしい。
そしてお兄さんは鎖鎌。
.....鎖鎌??
クサリガマ....だと??

そのお兄さんとは面識は無く、どんな人かは全く知らないので何とも言えないのだけど、一体そのお兄さんにはどんな力が働いて鎖鎌なんて選択を取ったのか?ちょっと聞いてみたい気がする。
そのとても汎用性の低い武術を選択した動機の程を。
イザって時にとても使い勝手の悪い武道を何故選択したのだろうかと。

まぁ、なんとなく訳も無くテンションは上がるけどね。
『オレ、鎖鎌やってんだ』
と、合コンで発表されたらちょっとテンションは上がる。
それ以降、鎖鎌さんと呼ばれるだろうけど。
その人の奥様はカマキリ夫人と呼ばれかねないけれども。

コウモリ拳

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一〇八派も有る南斗聖拳の、さらに多いで有ろうその傍流の拳法の中から選択したのだ。
何百、或いは何千もの流派からコレを選んだんだ。
この濃厚な二人の男は、星の数程有る拳法からコウモリ拳を選択したのだ。

この二人も色々と迷ったんだと思うな。
水鳥拳ってキャラでもないし、聖帝様の所に行ったら生ゴミのような扱いされそうだし。
ユダ様の所に行くのが親和性がまだ高かったんじゃないかとは思うけど、同属嫌悪で訳も無く切り刻まれる恐れも有るか。
間違ってもシュウ様の所には不向きだ。
見えない目で冷たい視線を投げかけられそうだ。

ともかく、あれでもないこれでもないと選択した結果がコウモリ拳。
南斗聖拳の流れを汲むコウモリ拳。

厳しくも優しい、そして少しセクシーなコウモリ師匠の下、厳しい修行に励んだ二人の男。
血が枯れ果てるかの厳しい修行を乗り越え遂にはコウモリ拳の全てを受け継ぎ、正統継承者としての由緒正しい名前=コウモリ男の名を拝領するまでに。
木村庄之助のような伝統と格式の名前を。

お師さん。
オレ達二人でコウモリ拳を守り抜いて行くよ。
コウモリ男(A)コウモリ男(B)として立派に生きていくよ。
洞窟の天井から見守っててくよれ。
きっと何時か、南斗の一〇九番目の流派に、そして何時かは南斗六星に入ってみせるからな。
ちょっとキャラのカブってる紅鶴拳には六星から出てって貰うよ。
だから鍾乳洞から見守っててくれよ。
逆さ吊りに成りながら。
お師さん。

コウモリ拳を選択し、コウモリ男として生きる事を選択した二人の男は戦いの場へと歩みを進める。
ちょっとセクシーなコスチュームに身を包み、男達の待つ戦場へと。

そんな二人の選択に、私はもうちょっと別の生き方が有ったんじゃ無いかと思わずに居れない。
誰か止めてくれる人は居なかったのかと。
そう考えると胸が苦しい。

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まぁ、本人は結構ノリノリなのでイイんだけどね。
グラビアアイドル目指してたのに事務所の人に騙されてコウモリ拳を強要されてるならちょっと不憫では有るけれども。

要らん話が長引いたけど、上で書いた鎖鎌してる人。
柔道やってる人のお兄さん。

この方も実はバイク乗りで、兄弟で時折ツーリングしてるみたい。
エスパル兄弟ほどに、シャワーもトイレも一緒に行く程に仲良し兄弟では無いだろうけど、兄と弟とでバイク乗って出かけるなんて素敵な光景だと思うな。

だからいずれはこの鎖鎌お兄さんに出会う日が来るかも知れないのだが、でも結局聞けないだろうって事は薄々解ってる。
なんで鎖鎌を選択したの??
なんて事は絶対に聞けないだろうって事は。

MOTOR CYCLE

Posted by tommy