The Economics of FCR

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バイク用カスタムパーツで、一番熱く心を滾らせるパーツ。
それはやはりFCRに代表されるレーシングキャブレターだろう。

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もはやすでにキャブレター自体が過去の遺物と化してるけれども、少なくとも心を熱く燃え上がらせるパーツとしてはこれらに勝る物は無い。
パワーコマンダーで簡単に性格を変えれるこの時代においても。

FCRに代表される4スト用レーシングキャブの難点は2つ。
一つはとても高い事。

基本セッティングとリンケージが車種毎のキットと成ったJBパワー(BITO)なら、4気筒のFCRセットで概ね15万円~20万円。
これが4発キャブなバイクの最初の一歩の基本カスタムパーツってんだから、ちょっと気合が必要な値段だ。
パワーコマンダーで吸気系カスタムを終わらせる現在のインジェクションバイクとは話は少々違う。

そしてもう一つの難点。
特にFCRと言えるかも知れない難点。
それは、寿命が意外と短い事。

通常のcvキャブなら、ジェットニードルとノズルの磨耗やダイヤフラムの破損等は有れども、通常何万キロも特にメンテしなくても性能を維持してくれる。
数年でガタが来る程ヤワではないし、そもそもそんなに神経質でも無い。
正直、ちょっとくらいヘタっても良く解らん。

だが、FCRの場合は性能を突き詰めたキャブなだけに、少しの消耗が大きな影響を及ぼし、また意外な程物理的に消耗するキャブでも有る。
その辺りについては

GS1000と日々の日記
http://mameshiba198.blog129.fc2.com/
こちらのお話を読んで頂けたらそれで理解頂けるだろう。
その道のプロの話をどうぞ。

買うのも維持管理も中々に大変なFCR。
だがそのFCRのキャブを最高の状態で、そしてより経済的に使う方法が有る。
それは、BITOのキットを新品で購入し、それがヘタる前にヤフオクで売り飛ばす事。
そしてその売ったお金に幾らか足して、また新品を買う。
これがFCRを常に最高の状態で、そしてより経済的に使う方法だ。
初期投資は高く着き、そして定期的に買い換えると言うコストは必要だが、最高の性能を求めるならこれに勝る方法は無い。

そして最も手を出すべきで無いのが、正体不明な中古のFCRを買う事。
これはちょっと頂けない。
最悪の選択だ。

勿論中古のFCRでも、各部の磨耗や消耗具合が確認出来る、正体が判明してるキャブなら問題には成らないのだが、そうでは無いFCRは手を出すべきでは無いのは確実に言い切れる。
外観の写真だけで中身なんか何も解らないので、その辺りがあやふやなキャブは、やっぱり手を出さないに越した事は無い。

なんせ浮動バルブ一個で8000円、スロットルバルブアッシーと成れば17000円もするキャブ。
4気筒ならお値段4倍。
半額くらいだったからと中古キャブを買ってきたら、下手したら新品と大差ない中古キャブに成ってしまうハメにも成る。
もっとも、ボディ自体が磨耗してて、所謂手榴弾を投げる練習にしか使えないキャブよりはまだマシなのかも知れないが、余程運に自信が有る人以外は素直に新品買うのをお勧めしたい。

とあるバイク乗ってる人が、FCRをヤフオクで売り払った。

このFCRは、2年前に新品で買った物。
真っ当なエアクリーナーを使いメンテナンスもそれなりにやってきたので、スロットル周りも含めて程度は抜群。
これを落札した人は、良い買い物したもんだと思う。
まだまだ使えそうだ。

ヘタる前に売り払い、それを元手にまた新品FCRを買う。
お金は掛かるがとても正しい方法だ。
常に新品が使える人に取っても、そしてそこそこ程度の良いFCRを格安で手に入れられる人に取っても、双方に取ってとても正しい道だと言える。

ただその反面、所謂手榴弾を投げる練習にしか使えないキャブを買っちゃう人も居る。
って言うか居た。
そんなセコい事した人が周りに一人。
あれ程口酸っぱくして、セコい事してもロクな事ないから金無いならFCRに手を出すなと言ってるのに。
何故そんな、丸見えの地雷を踏み抜くような真似をするんだろう。
ジャンク品のFCRなんて言う、丸出しの地雷をなんでわざわざ。
聖書配ったり、壷売ったり、○ッセンの絵を売ったりしてる人達と合コンするくらいに、信管が剥きだしの地雷なのに。

キャブ本体が磨耗しても、一概にそれで終わりと言い切れる訳では無いのは確かでは有る。
ワイドローラーと言う段着き磨耗したキャブボディでも一応使えるような、ちょい幅の広いローラーに交換してお茶を濁したり、なんてことも一応は可能だ。
あれも買うと意外と高いんだけど。

元はケンソーが開発したんだっけか。
特に深い意味は無いけど欲しい方はお早めにどうぞ。
特に深い意味は無いけど、在庫が有る内にお早めに。

定期的にFCRを売り払い、新品FCRを購入し続けるとても正しい道を歩む人が居る。
程度良好なFCRを格安で購入し、調子が悪くなったら売り払うコスパを追い求める人が居る。
調子の悪いFCRを購入し、補修部品を買い揃えて修理するご苦労な人が居る。

そうやって経済は循環して行くのだ。
FCRを中心とした経済が。

アナタはどの道を行くのか?
それは好きなようにして頂きたいけれど、やっぱガラクタを買うのはお勧めしかねる、と思う。
そして、数万円払って正体不明のFCRを買っちゃった人は、無事にバイクに取り付け真っ当な性能を叩きだせるのだろうか?
そして、そこまでに一体どれだけの時間と、そしてお金がすっ飛んで行くのだろうか?

下手に手を出したらロクな事なさそうなので、ちょっと遠くから半笑い浮かべながら眺めてようと思う。

MOTOR CYCLE

Posted by tommy