二輪噺

奥様ライダーズ小話ブログ

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ドッペルゲンガーは電気羊の夢を見るか

   

 

ゴールデンウィークに、ハヤブサでの初ツーリングに行ってきた。
とあるえらい遠くに住んでる人の所へセローを届けるのがその目的。
私はその同行。

同行と言っても、何人かでツーリングする際、大体の場合はそれぞれが勝手に行って現地で集合し、そしてまた勝手に帰る。
そんなパターンが多い。

協調性が無い身勝手な人間の集まり、なんて訳では無いのだけど、信号で分断されたりペースが違ったりしたら何かと面倒なので、それぞれが勝手に行くってのが大体のパターン。
四国や信州に行く時も、家から数十分の神戸に行く時も大体はこのパターン。

免許取立ての人間は居ない、皆さん立派な大人なので、ぞろぞろ集まらなくてもちゃんと目的地に行けるしね。
今やツーリングマップルしか無い時代じゃないのだから。
子供の遠足じゃ無いのだから。

 

そんな訳で一人ハヤブサに乗って高速道路をひた走る私。
同行者の一人は同じ時間帯に同じ高速道路上を走ってるだろうけど、きっと会わないと思う。

肝心のセローは気合と根性の、約400kmの下道山越えルート。
帰りは乗り心地の良く成ったインプレッサの助手席で帰れるので頑張ってくれ。

旦那さんと他数名は前々日にすでに出発すると言う気合の入りっぷり。
テントとおやつ満タンに積んで前々日にすでに出発済み。

きっとテンション上がりまくって居ても立っても居られなく成っちゃったんだろうね。
悶々として、寝れなくなく成っちゃったんだろうね。
だから我慢できずに前々日出発。
子供の遠足じゃ無いので、それも自由だ。
ってか、子供の遠足以下だ。

 

サービスエリアに立ち寄ると、そこにはかなりの数のライダーの姿。
バイク駐車スペースには入りきらない程。
さてどうしようか?とグルっと見回したら、端っこの方に溢れたバイクがちらほらと停められてたので、そっちの方へ私もバイクを停める事に。
R25に現行R1、そしてZZRが停められたそのSA隅っこに。

『こんちわ』

ヘルメットを脱いで地図を確認してると、一人のお兄さんが声をかけて来た。
ZZRの持ち主さん。
同じ神戸ナンバーのZZRの持ち主さん。
片手には、何やら美味しそうなお団子を持った、ZZRの持ち主のお兄さん。
探偵漫画なら犯人と間違われそうな、全身真っ黒けのお兄さん。

 

何処から来たのか、そして何処へと行くのか?

そんな良く有り勝ちな会話を交わすひと時。
同じ神戸ナンバー同士、地元の話に華は咲く。
神戸ナンバー管轄と言っても広いので、別に隣近所って訳も無かったのが。

神戸ナンバー、と一口に言っても範囲は非常に広い。
そりゃ、尼崎から明石、さらに丹波や篠山まで神戸ナンバー管轄なのだから。
一概に神戸ナンバーと言っても隣近所って訳では必ずしも無い。

そんな話をしつつ、私はそのお兄さんのお団子がとても気に成った。
甘辛たれの掛かったお団子がとても気に成った。
美味しそうだ。

一個団子くれ、と言う程に初対面の人間に厚かましい事言えるタイプでは無いので、私も団子を買う事に。
団子やるからホテル鬼ヶ島まで着いて来い、なんて言われたら困ってしまうしね。
自慢の金棒でお仕置きされたら困ってしまうものね。

お兄さんはさらに団子、追い団子ドン!するって言うので、そのお団子ショップへと同行した。

 

時間にして5分か10分か。
その程度のほんの一時の交流。
団子食べながら世間話しただけの、ほんの僅かな交流。
でもバイクツーリングって、これが良いんだろうね。

等とこれまた良く有り勝ちな事を思いながら、私は再びハヤブサに跨って高速道路をひた走った。
400kmって遠いよなぁ....
セローじゃなくてホントに良かったわ。
って思いながら。

 

暫く走ると新たなSAを発見。
相変わらず燃費は抜群に良いハヤブサだが、流石にそろそろヤバそうなのでここらでガス入れておくかと立ち寄った。

サービスエリアに立ち寄ると、そこにはこれまたかなりの数のライダーの姿。
バイク駐車スペースには入りきらない程。
なんかさっきと同じパターンだねと思いつつ、グルっと周囲を見回すと、またしても隅っこにバイクがちらほらっと停められるのを発見した。
そして、なんかさっきと同じパターンだねと思いつつ、私はそちらへとハヤブサを進めた。
某高級イタ車、ゴールドウイング、そして真っ黒けのZZRが停められたそのSA隅っこへとハヤブサを進めた。
...真っ黒けのZZR??
おお、このZZRは....

 

ふと見ると、ZZRの傍らでコロッケを食べてる全身真っ黒けのお兄さんの姿。
探偵漫画なら犯人と間違われそうな、全身真っ黒けのお兄さん。
私を見かけると、ニコっと笑って会釈した。

ヘルメットを脱いだ私は開口一番。
『また何か食べてんの?』
と、声をかけた。

お兄さんはキョトンとした顔を浮かべつつ、ええ、まぁ、とそんな返答。
私は大事な用件を膀胱辺りに抱え込んでいたので、そそくさとヘルメットをバイクにロックして、秘密の小部屋へと足早に進んだ。
ご免ね真っ黒け兄さん、実は今は話してる場合じゃないのだよ。
火急を要するやんごとなき用件が私には有るのだよ。

 

ああ、コレか。

何やら地元の名産らしい材料を使った揚げ物のお店が目に入った。
さっきの団子兄さんの食べてたコロッケはここのコロッケか。
あんなに団子食べてたのに次はコロッケか。
しかし良く食べる人だね。
私は遠慮しとこう。

ペットボトルのドリンクを買い、バイクの元へと向かった。
すると、先ほどの真っ黒け兄さんは丁度出発するタイミング。
あら、話も出来なかったね。

私の方を見ると、チラっと会釈だけしてそろそろとゆっくりと去って行った。
黒ずくめの男を乗せた、真っ黒けのZZRが私の前から去って行った。
私は手を挙げながら、その背中を見送った。
京都ナンバーのZZRの背中を....
ん?京都??

おや?
さっき、確か同じ神戸ナンバー同士、って事で喋ってなかったっけ?
あれれ?

 

最近のSAは陸運支局の機能も持ってるのか?
それとも何か大声では言えない犯罪の香りを漂わせてるのか?
或いは.....何だろう?

 

良く解らないので、ドッペルゲンガーって事にしておこうかと思う。
ドッペルゲンガーはみたらし団子を食べるのかどうなのか、については研究の余地は有りそうだけどもね。

 

 



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