テセウスのパラドックス-後編

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肉じゃがにレトルトカレーを入れる、って話を以前小耳に挟んだ事がある。
何処の誰かは、まぁそんな事はともかく、そんな話を小耳に挟んだ事がある。
2日目の肉じゃがのカスタムとして。
所謂カレーチューン。
きっと誰も言って無いと思うけれど。

我が家では肉じゃがをカレーに改造する事は無いが、カレーを和風に改造してカレー丼やカレーうどんを作る機会が有る。
ん、まぁ似たような話だね。
生まれが違うだけで、行き着く所は似たような所。
甘辛醤油にカレーをINするか、カレーに甘辛醤油をフェードイン!するかの違い。
野球選手や相撲取りや学校の先生がプロレスラーに成るのと同じような話。
生まれは違うけれど行き着く所は一緒だ。

 

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ただ、気持ちの問題としては少々違う。

カレーを和風に改造したらそりゃ和風カレーだ。
誰が何と言おうと和風カレー。
それ以外の呼び名なんて思い浮かばない。

だが、肉じゃがにカレーを入れたら、それはカレー風肉じゃがなのか、或いは肉じゃが風カレーなのかって問題が生じてくる。
まぁどっちでもイイ話なんだけど、気分的にどうなんだろうねって話。
私は肉じゃがを改造したのか、或いはカレーを作ったのか?って。
どっちでもイイ話なんだけど。

ん?どっちでもイイならどうでもイイだろって?
そんな、このブログの存在を根底から揺るがすような事言っちゃダメだ。

 

 

そんな話はさておき少し前。
まだ台風や地震が来る随分前に、何時も遊んでる山奥でセローのフレームが遂にイってしまった人が居る。
私と同じ225weに乗る人。
21世紀が始まった頃に新車で買って以来、ずっと乗り続けてる人。
かれこれ18年。
その頃生まれた子供はもう大学生だよ。

この前までセローをこの人に貸してたのはそんな訳だ...ってその話はまた今度書く。

 

この人のセローは過去に一度シートレール周りを盛大にヒン曲げたので、潰れた箇所をカットして鉄パイプを溶接して直したのだが、今回はもうちょい深刻な感じなのでフレームを買い換える事に。
セローのフレームなんて蹴っ飛ばしたら直るような気がしないでも無いのだけどね。
どうせガレガレのゲロゲロの林道じゃ真っ直ぐ走らないんだから。
ガレガレゲロゲロデロデロ林道なんて真っ直ぐ走らないんだから。
ゴールドウイングだって真っ直ぐ走らないんだから。

でも、まぁ1万円も出せば『問題ないよ』と特に根拠無くおっしゃる書類付きフレームが売ってるのでそれを買う事に。
実際、根拠無く言われてもそれを信じる以外に方法は無いのだが、少なくとも私がトンカチと溶接機片手に目測で修理したフレームよりはマシなのは明らかだろう。
少なくとも継ぎ接ぎしてないだけマシってもんだ。

 

さてこの場合、フレームを新たに買い換えた場合...
と、まぁこんな鍋底の残りをお湯で薄めただけのカレースープのように薄い話を長々とお付き合い頂いた皆様には、言わんとする事は重々ご承知頂いてるだろうから割愛するけれど、やっぱどう考えてもフレームとエンジンとフロントフォークとフロントホイールを交換されたセローは、そりゃもう修理とは言わんだろうねと思う。
旧セローは廃車してナンバー取って自賠責入って自動車保険に入り直すんだから、そりゃ買い換えたと言うベキなんだろうと思う。

 

新車で買って18年と言っても、当時から残ってる部品なんて電気系とステム周りとブレーキくらいな物。
もう既に、エンジンはおろかキャブもマフラーもスイングアームもフォークも外装もホイールも変わってる。
バッテリーケースすらも。

そして今回ついにフレームまで交換される。
前編冒頭で書いた自転車のように、セローの根幹を成すフレームが交換される。

それを修理と呼ぶのかバイクを買い換えたと言うのか。

 

まぁどっちでもイイっちゃどっちでもイイ話なんだけど、気分的にどうなんだろうねって話。
ボクはバイクを直したのか、或いは買い換えたのか?って。
どっちでもイイ話なんだけど私は思う。
どっちでもイイけどそろそろ250に買い換えようよと。
未だ頑なに225に乗りながらも私はそう思う。

MOTOR CYCLE

Posted by tommy