大陸より迫り来る脅威
こんなバイクを見つけた。
タンクには『Ninja』と、サイドカウルに『隼』って書いてるニンジャ250にクリソツなバイク。
アンダーカウルには『kewesaki』って書いてる。
そう、ケウェサキ。
ケウェサキね。
巷で話題のケウェサキね、はいはい。
なんか知らんけどケウェサキね。
はいはい。
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このバイクの名前は、SOTEKってメーカーのYk xz RZ 1って言うらしい。
Yk xz RZ 1。
R1Zでは無くRZ1。
SOTEKと言えば、懐かしの偽i macを思い出されるかも知れないけれど、勿論それとは別物。
ちなみにそのSOTECは、色々とドラマが有って面白い話なんだよ。
暇な人は調べて頂きたい。
バレンティーノロッシモデルも有るよ。
右のバイク、Kewesakiロゴが上下ひっくり返ってるけど気にするな。
アルファベットを読めない人が貼り付けてんだから仕方ない。
そんな瑣末な事気にしてたらニーハオトイレなんか入れないぞ。
街ですれ違ったら、あれ?MOS?とか思ってしまうキャリパー。
これまたひっくり返ってるけど、フォークにはDisk Brakeとステッカーが貼られてる。
しかもフロントダブルでリアシングルのトリプルディスク。
NC750よりも贅沢な仕様だ。
これらの写真を見て、気づいた人も多いだろう。
それ以上にこんな話どうでもイイわって人の方が多いかもしれないけど、そんなつれない事言わないでもうちょっとだけお付き合い頂きたいけど、ともかく気付いた人も居るだろう。
そう、実はこのバイクは電動バイクなのだ。
インホイールモーターなのでスポーツバイクとしての運動性能はお察しだけど、モーターはホイール部分に内蔵されるのでバイク本体は丸々バッテリー置き場と成る効率設計。
街乗りならホイールが重くてもバッテリー積載量を稼げて高効率のダイレクトドライブが良いと判断したか、それともコストと作りやすさを優先しただけで特に難しい事は考えてないのかのどちらか。
ん、まぁ多分後者。
システム一式を使いまわした別のデザインのバイクでは、便利なメットインタイプなんかも有ったりするので、街乗りバイクではインホイールモーターがやっぱり効率的なんだろう。
スペース的にも、そして性能もチェーンもスプロケも要らない高効率なダイレクトドライブが有利。
表記されたスペックはどこまで信憑性が有るのかは解らないけれど、最高速度が90km/h、バッテリー無しの車体重量が100kg、バッテリー込みなら260kgなのだとか。
....260kg!
こんな小さいのにV-Max(1200)より重いの?
この車体に160Kgもバッテリー積んでるの?
それが本当ならそりゃ凄いや。
電解液がどうこうって書いてたので、どうやら大量の鉛バッテリー使ってるっぽい。
...なんか凄いね。
鉄腕ダッシュみたいだね。
と、まぁこのバイクを見る限りにおいてはただの狂気な存在に映るかも知れないが、車体は既にそれなりレベルのなら普通に作れるし、見た目も十分に高品質で中々格好イイのをパクって作れる大陸メーカー。
R1-MやYZ450Fに勝てるバイクを作れってのは無茶な話だけど、街乗りするのに不具合の無いバイクを廉価に作るのは大陸メーカーに取っては今や容易い。
現行のCBR250RRは無理だけど、一時期各メーカーが適当に作ってた250ccクラスのストリートバイクなら遜色無い車体と見た目のバイクを作れる。
流石に日本やイタリア製のSSと同レベルはちょっと無理としても、ストリート用バイクの車体なら折れたり外れたり直ぐ走らなかったり、なんてポンコツレベルでは無い。
実際、ボッコボコの道を家族全員が乗って使ってんだから、普通に使う分には不具合なんて無い。
300km/hからフルブレーキングして何事も無く130Rをクリアするバイクは無理でも、普通にそこらを走るバイクは普通に作れるのだ。
今後、確実に普及してくるだろう電気モーターバイク。
車のEVシフトと共に、バイクもその流れに乗るのは必然って奴だろう。
今の世界中のバイク業界の首を絞めてる排気ガス規制とは縁が切れるものね。
日々進化してる大陸の電動バイクの世界。
電気モーターや制御系、そして何よりバッテリーがさらに洗練化していけば、日本メーカーに太刀打ち出来る術は有るのだろうか?
そこそこの品質の車体に、体裁整えた見てくれに、性能抜群のモーター~バッテリー一式が組み合わされたら、狂気だなんて言ってられない。
脅威以外の何者でもない。
もはや既に、2気筒だの4気筒だの言ってる時代では無さそうだ。
そんなモーターや制御系が作れるのかって?
十分に作れる。
と言うか既に深セン辺りでは日本の比じゃない程に電気自動車をガンガン作ってる。
それに仮に作れないなら、作れる会社ごと買ってくれば済む話だ。
あらゆる業界で普通に行われてる普通のお話だよ。
数十年未来には、こんな事を言われてるかも知れない。
やだ、あの黄緑のバイク『Kawasaki』って書いてるよ。
カワサキって書いてるよ。
やだ、ケウェサキのニセモノ?
やだぁ。
なんて、狂気の時代がやって来るかも。
日本メーカーの奮起に期待したい。
ただ....バイクの電動化は既存メーカーには、やっぱちょっと辛いか。
折角4スト250ccの4気筒が復活した今。
ガソリンエンジン捨てろってのは余りに辛い未来だ。