フラグは何時までも折り続けれるとは限らない

『オレ、馬の背を無事に降りれたら、あの鐘の下で彼女に思いを伝えるよ』

信州長野、栂池高原スキー場。

標高1700m。
栂池最上部の栂の森ゲレンデに降り立った若者は、ある決意を口にした。

『オレ、馬の背を無事に降りれたら、あの鐘の下で彼女に思いを伝えるよ』

と。

す....すごく、大きいです。
男塾至宝大塾旗=喝魂旗のように巨大な爆散フラグを立てて、若者は最大斜度32度の馬の背へと飲み込まれていった。
真新しいウエアと真新しいに身を包んだ、私と大してキャリアの変わらないビギナーにも関わらず。

頑張れ、若者。
骨は拾ってやらないけど病院には連れてってやるよ。

私は、あっという間に小さく成った若者の背中に、そう声を掛けたかどうかはさておき、そもそもそんな事が有ったのかどうかもこの際アレとして、今年はダメだねぇ、とか言いながらその若者とガレージで喋ってた。
今年のスキーは、せめて2回くらいは行けるかなぁ、とかブツブツと。

長野は勿論だけど、何だかんだで奥美濃もそれなりに雪は積もってるみたいなので、道中の積雪が少ない今年は逆に行き易いのかも知れないんだけどね。
どうだろう。

この日、私がガレージに顔を出したのは大して用事は無い。
強いて言えば、暇だったから、かな。
まぁ要するに大して用事は無い。

一方、この若者はバイクを修理すると言う重要な用事が有る。
買ったばかりのバイクを修理すると言う。

買ったのはCB400SS。

で、出来らぁ!!! そう叫んだ私は、静かにそのバイクの元へと歩みを進めた。 HONDA CB400SS お口がダークネスな...

こっちで書いた、長い事放置されてたバイク。

本来はヤフオクに流そうかって考えてたらしいのだけど、そこそこの状態でも10万円程の落札相場。
放置車両の現状なら、ちょっとマシなママチャリくらいの値段は必定。
流石にこの値段じゃ、出品~配送までの手間を考えたらテンションは上がらないかも。

と言う訳で、この若者へとお求め易い価格で譲られたって訳で。
で、それ以来、せっせせっせと直している。

もっとも、新たに買った大物パーツはフロントフォークくらい。
昔はインナーチューブが錆びたら結構困った事に成ったのだけど、今や簡単に手に入る時代なのでどうって事も無い話だ。
イイ時代に成ったもんだ。

オイル交換だけした中古のフォークに入れ替え、新品バッテリーを入れてやれば大体終わりなお手軽修理。
放置バイクとは言えども、雨の当たらないコンクリートの上で、車体カバーまでしてたのだから全然マシだったんだけどね。
半年漁港に沈んでてイソギンチャクが生えたバイクを修理しろって、そんな無茶な話じゃないのだから。

『え、大丈夫よ、何時もコレでやってるし』

基本的に私は人のやってる事に口を出したりはしない。
別にラチェットレンチでアクルナットを緩めようが、ブレーカーバーでプラグを締め付けようが、それをとやかく言ったりはしない。
そんな人は居ないしそんな機会も無かっただけの話かも知れないけれど。

ただ、事故に関してはちょっと口を挟む事も無い訳じゃ無い。
ってのも、以前、ゴーグルせずにディスクグラインダーを使って、金属片が目に入った人を病院に運び込んだって、そんな出来事が有ったのだ。
幸いにして大事には至らなかったのだけど、場所が場所だけに中々大変だったんだよ。
ワイヤーカップブラシの毛が千切れて額に刺さった時は、ちょっと太い毛が生えた程度の事で済んだのだけど、流石に目はマズい。
ありゃ大変だ。

プラグホールを潰したり、ドレンのネジを潰したり、なんてのは苦い思い出として心に刻んで頂ければ結構なんだけど、体の傷はちょっと大変なのでそれは私の身の回りでは避けたいな、とは思ってる。
事故を100%防ぐは難しいのだけど、それでもちょっとの事で回避出来る事は回避させておきたいのだから。

だから、裸眼で高速回転工具使ったり、マスク無しで溶接したり、なんて行儀の悪い人が居たら口を挟まずにはおれない。
そしてそれはチェーン掃除もまた同様。

『チェーンを掃除する時は、手を巻き込まない方に回さないと危ないよ』

と、ちょっと危険な事してる人が居たら、ちょっと余計な口を挟みたく成る。

要するに、チェーンを上巣で拭いたりする際は、リアホイールを逆回転させる方向に回した方が安全だよ。
正方向に回すとドリブンスプロケットに巻き込まれる恐れが有るので危ないよ、って事だ。

これは勿論、スイングアームの下側のチェーンを掃除する際の話。
スイングアームの上側を掃除するなら、正方向へ回そう。

流石にエンジン掛けてアイドリングさせながらチェーン掃除する程の冒険野郎では無いものの、手で回すだけでもスプロケに挟まれたら大変。
基本、人のやってる事はスルーを心がけてる私としても、ここは口を挟まずには居れない。
指挟む前に口を挟まずには居れないな。

ちなみに、スプロケに指を挟んだらどうなるかが気に成る人は、魚肉ソーセージでも挟んで実験してみよう。
ズボンの中で、あなたの大秘宝がキュン♥としてしまうかも知れないけれど。

『え、大丈夫よ、何時もコレでやってるし』

頭の上に指チョンパフラグを立てた若者は、そう言いながらせっせとチェーンを掃除するのだった。
フラグなんてヘシ折りながら、何事も無くチェーンを掃除するのだった。

でも、何時までもフラグをヘシ折り続けれるとも言えないので、手間は何も変わらないのでそろそろホイールを逆回転させて欲しいなと、願うばかりだ。
この先も魚肉ソーセージを平穏な気分で食べ続けれる為にも。

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